肉体的ストレスや精神的ストレスに晒され続けていると、少しずつ無自覚にコリが蓄積されます。
すると当然、体や心や頭の中は常に緊張状態…
割れる寸前まで空気が入った風船のように
溢れる寸前まで水で満たされたコップのように
コリは体の比較的浅いところに、様々な形や性質であらわれてきます。
岩のように硬かったり、力なく沈み込んでしまったり、皮膚がピンと張りつめていたり、血が巡らずに滞っていたりと 様々な形でこちらにサインを送ってきます。(それらを全てコリと表現しています。)
初めはあまり違和感を感じることがなくても、それを無視し続けていると徐々に痛みで満足に運動ができない、身体が辛くて集中できず仕事にならない、日常生活に支障をきたすほど体調が悪いといったような辛い痛みや不調になってしまいます。
一度その様な状態の身体になってしまうと自然と元の状態に戻るのが難しくなってきます。
切り傷や風邪は時間が経てば自然に治っていきますが、体に蓄積されたコリは一度できると何もしなければずっとそこに居座り続けます。しっかり睡眠を取っても、栄養管理に気を配っても、お風呂で身体を温めても、運動をして代謝を上げてもなかなか緩んではくれません。つまりセルフケアで対処できるを超えてしまっているとも言えます。
当院では、そのような状態を改善するのにとても大きな効果を持つ鍼治療や指圧マッサージを駆使し、適切な範囲、適切な本数、適切な角度と深さを、見極めて丁寧に緩め続けて回復を目指していきます。
症状によって鍼が効果的な場合もあれば、指圧や整体の方が良い場合もありますし、どうしても鍼が苦手で受けられない方もいますので、状態によって使い分けていきます。
「痛くない 気持ちいい 体に負担がない」
このような優しい治療が良いとされているのが一般時な鍼治療です。
一方でルート治療では
「コリが強ければ響くし痛くも感じる」
「血が滞って、そこに瘀血があれば出血するし青タンもできる」
「コリが減って過度な緊張が抜けていく過程で、脱力感・重だるさ・鈍痛などの反応が一時的にでる」
これらは体を治していく過程で必要であり、むしろ良しとします。
今あるご自分の症状を何とかしようとする前向きな気持ちが伴っていなければ難しいかもしれません。
ご自身で立ち向かう覚悟があまりないなと感じた時には、残念ながら治療をお断りすることもあります。
ただし、一緒に諦めずに治療をしていくと決めたなら、私自身も患者さんの気持ちと同じかそれを上回る「意地でも何とかしてあげたい」という信念を持って向き合い続ける約束はします。
人それぞれですが、置かれた環境によって少しづつ身体にコリが蓄積されていきます。
ルート治療では、頑固に根深く広範囲に硬くなったコリのルートを鍼や指圧で集中的に緩めていきます。
身体の免疫に強く働きかけ、コリが減っていくに従って症状が改善し回復に向かう。
ルート治療とは、そんな治療です。
※初めてルート治療を受けられる方は、ページの一番下のルート治療紹介動画を必ずご覧になってからご予約下さい。
治療を受けた後の3~4日は身体に様々な変化が起こることがあります。
これを漢方や鍼灸では瞑眩反応(めんげんはんのう)あるいは好転反応と言いますが、これらの反応は施術後には
よく見られるものなので慌てなくても大丈夫です。
「言われた通りの反応が出てきた」と思ってください。
筋肉トレーニングの後に筋組織が修復・強化されていくときの筋肉痛(超回復と言います)にも似ていますし、
無意識下で緊張を強いられ固く動かなくなっていた筋・筋膜、血液やリンパの還流、自律神経の過緊張が
鍼灸治療により緩んでくるために眠気やだるさを感じやすくなります。
また、最も自覚症状の強い所の緊張が取れてくると今まであまり自覚していなかった
第2候補、第3候補の症状が出てくることもあります。
この期間にはいかのことに注意して下さい。
・積極的に休養をとる
(回復過程で重だるさや眠気や筋肉痛がでやすくなります。)
・激しい運動は避ける
(施術後1~2日は軽い運動に留めておくことをおすすめします)
・熱い風呂に長時間入りすぎない
(施術後は代謝が上がりますので短時間ですませて下さい)
・お酒はひかえめに
(施術後は身体の毒素が排出されやすくなるため多量の飲酒は内臓に負担がかかります)
いずれも施術の効果を邪魔してしまいますので避けていただくのが理想です。
瞑眩反応(好転反応)は施術の後に自然治癒力が高まっていく過程の正常な身体の反応ですので過度に心配なさらず、
水分を多めに取り、横になって休息するようにしてください。軽減してきたらすこし身体を動かす事を心がけて下さい。
前編
後編